どうも。元婚活冒険家で社会福祉士のジローです。
皆さん、興味のある異性に対してこれは脈ありだな〜とか、これは脈なしかな…とか考えたことはありますか?
おそらく多くの方がそうした経験があると思います。
脈ありだったらテンションが上がるし、脈なしだったら「どうやったら振り向いてくれるかな」とかいろいろ思案すると思います。
ただ、何をやっても脈なしの人に対して人はどこかのタイミングで諦めるものです。
だって時間の無駄ですからね。
しかし、今回紹介するわたしの従姉妹の友人レイコ仮名の場合はそれがなかなか出来ませんでした。
何故なら「なんでそんなに優しいの?」というくらい彼が優しかったため、脈なしをずっと脈ありと勘違いしてしまったからです。
その期間なんと10年…
そのせいで彼女はすっかり青春時代を棒に振ってしまいました。
ここではレイコの事例を通して皆さんが同じ失敗をしないように、「脈あり」「脈なし」の捉え方について考えたいと思います。
レイコの事例

レイコはわたしの6つ年下の従姉妹の同級生になります。彼従姉妹の家でよく顔を合わせるうちに仲良くなりました。
従姉妹を交えて3人でよくそれぞれの恋愛話をしたものです。
レイコは大学時代、一つ上の先輩だったコウタ(仮名)にずっと恋焦がれていました。
2人のプロフィール
まずはレイコとコウタの簡単なプロフィールを紹介します。

・趣味 ピアノ テニス
・見た目 黒髪ロング 黒木華さんに少し似ている
・性格 奥手で人見知り

趣味 テニス キャンプ
見た目 ソフトモヒカンになったハナコの岡部さん
性格 真面目 優しい
2人の出会い

2人は同じ大学の先輩後輩で、所属していたテニスサークルで出会ったそうです。
レイコは初めてコウタに出会ったとき、特にトキメいたりはしなかったそうです。というのもコウタはどちらかと言うと見た目は地味なタイプで、顔もイケメンではありませんでした。
けれど、コウタは運動神経が良くテニスがとても上手でした。テニス初心者だったレイコは手ほどきを受けている内に、次第に心惹かれていきます。
そしてサークルの歓迎コンパの帰り、レイコが恋に落ちる決定的な出来事が起こります。

帰り駅まで送ってくよ。

えっ。でも先輩。家反対方向じゃ…?

いいの、いいの。ちょうど駅のコンビニで買いたいものがあったし。それに女の子1人で帰るのはなにかと危険だしさ。
レイコはドキっとします。
その時のレイコはこう思ったそうです。
2人はその夜一緒に駅まで歩きました。駅まで10分ほどの道のりを大学や部活の話を楽しくしながら歩いたそうです。
コウタはあくまで紳士的に駅の改札前でレイコを見送ってくれました。
そんな態度はレイコにとってすごく好印象でした。
そして彼女はその日以来すっかりコウタのことを好きになってしまったのです。
度重なるコウタの脈あり(?)な行為

その後、レイコは事あるごとにコウタと2人きりになれる口実を探しました。
そうする事でコウタが自分の事を「口説いてくれるかもしれない」という期待があったからです。
その根底にあったのは「コウタは自分に興味を持ってくれている」という思いでした。
わかりやすく言うと、脈ありだと思っていたのです。
そしてレイコが脈ありだと感じた出来事を彼女の証言に基づいて以下に列挙してみます。
- 部活の帰り頻繁にご飯に誘われた
- こちらから送るメールのレスポンスが早かった
- ある時から「レイコ」と名前で呼ばれるようになった
- コウタが車を買った時、助手席に1番最初に乗せてくれた
- クリスマスにランチデートをした
たしかにこれだけ見るとかなり脈ありに思えます。
しかし、結果的にコウタは大学を卒業するまでの3年もの間、特に距離を詰めてくることもなかったそうです。
当時6つ年上の社会人だったわたしは、彼女が大学3年の時にこんな会話をしたのを今でも覚えています。

で、手を繋いだりはしたの?

ううん。

えっ!? 一度も?

うん
なんとコウタはレイコと過ごした3年間の中で一切手を出してこなかったそうです。
学生とは言え20歳前後の男性です。本当に脈ありならふつう欲求をぶつけてくるだろうに…

うーん…。なんで何もしてこないんだろうね。実は彼女がいるとか?

それはないよ。本人も否定してるし彼の友だちにもそこはちゃんと確認してるから。

じゃあなんでだろうね…

たぶんわたしのことを大切にしてくれてると思うの。
彼女が言うには、コウタは事ある毎に何かと世話を焼いてくれたそうです。
例えばレイコが一人暮らしを始めるとなった際は、車を出して郊外の家電量販店に連れて行ってくれたり、引っ越しの手伝いも勧んでしてくれました。
部活を風邪で休んだ時は、心配してスポーツドリンクを買って玄関に置いてくれたりしたそうです。
たしかに、これで脈なしだったら「なんでそんなに優しいの?」と突っ込みを入れたくなります。

それってスゴイよね。

でしょでしょ!? 興味ない人にわざわざそんな事しないでしょ普通?

うん。普通はしない。
わたしは同じ男性としてコウタに興味をもちました。
だってコウタ側からすると仮にレイコに気がなくても、テキトーに身体の関係だけもって棄てることもできた訳です。実際そんなヒドい男はこの世に腐るほどいます。
わたしは思わず尋ねました。

ひょっとしてゲイじゃないよね?

違うよ!!
レイコ曰くコウタは当時流行っていた48人のアイドルグループの1人を猛烈に推してしました。
だからゲイではないそうなのです。
その時コウタは大学4年生。卒業間近です。すでに就職も決まっていました。
わたしは関係をハッキリさせるためにも一か八かレイコから告白してみるようアドバイスしました。
運命の告白

そして卒業を控えた2月のある日の夜。
大学近くのカフェにコウタを呼び出したレイコはアドバイス通り告白を決行しました。
生来奥手なレイコ。自分から気持ちを伝えるのはすごく勇気が要りました。
「もしかしたらこれまでの関係性が今日で終わってしまうかもしれない…」
そんな事を考えながら思いの丈を話しているうちに思わず涙が溢れ出てしまったそうです。
しかし、そこでのコウタの返事はとても意外なものでした。彼は半ばタジタジになりながらこんな事を言ったそうです。
○コウタの返答
気持ちはすごく嬉しい。俺もレイコのことは大切に思ってる。でも、自分の気持ちがどういうものなのかまだ分からない。時間がほしい。
レイコは思わず心の中で、
「はぁ? じゃあ今までの優しさはなんだったの!?」
と思ったそうです。
それに3年間、2人は沢山の時間を過ごしました。見極める時間はたっぷりあった訳です。
彼女はそれが体の良いお断りだと判断しました。
ずっと脈ありと思っていたのが実はそうでは無かったのです。
大学卒業後

レイコはコウタが卒業してから気持ちが少し吹っ切れました。
そのあと、社会人時代も含めて何人かの男性と付き合ったりもしました。
コウタからも特に連絡はありませんでした。
しかし、付き合っている彼氏との関係がうまくいかなくなる度に、コウタのあの言葉を思い出したそうです。
「…時間がほしい」
もしかしたらコウタはまだ自分のことを考えてくれてるかもしれない。
そう思うとこれまで付き合ってきた彼氏のことなど急にどうでも良いよう存在に思えたそうです。
コウタのように自分を大切にしてくれる男性は後にも先にも居ませんでした。
そして大学を卒業して3年後、レイコは思い切ってコウタに会いたいと連絡しました。
驚くことにコウタはレイコの呼び出しにすぐに応じてくれたそうです。
再会

週末の居酒屋での再会。
28歳のコウタはスーツの似合う少し垢抜けた大人の男性になっていました。
何気ない会話。紳士的な対応。自分を気遣う優しい態度。すべてが大学時代と変わりませんでした。
沢山の思い出を語り合った2人は今後も時々会おうと約束をします。
お互い社会人になり忙しかったですが、合間を縫ってその後2人は定期的に会うようになりました。
けれど奥手なレイコは何度会っても肝心の事を聞き出せません。
彼女がいるのか?
自分の事をどう思ってるのか?
今なら付き合う気はあるのか?
「…時間がほしい」という言葉の真意はなんだっのか?
これまでも今もなんでそんなに優しいのか?
正直聞くのが怖かったそうです。せっかく大学時代の2人に戻れたのに、それらの質問をする事ですべてが終わってしまう、そんな気がしたのです。
別れ
そして、更に月日が流れました。コウタは30歳、レイコは29歳になりました。
2人が出会ってちょうど10年目です。
いつものように休日のカフェで一緒にコーヒーを飲んでいる時、突然コウタはこう切り出したそうです。

レイコ。ごめん。もう会えない。本当にごめん。

えっ…
その瞬間、時間が止まりました。
コウタは本当に脈なしだったのか?

さて、ここまで読んでくれた皆さん。ここで問題です。
コウタはレイコに対してこれまで数々の脈あり行動を取ってきました。足掛け10年にも渡る長い期間です。けれど彼は決して指一本レイコに触れようとしませんでした。
そして彼はゲイではありません。
コウタの行動の意図は何だったのか?
皆さんはこのミステリーとも言える難題が解けるでしょうか?
是非お考え頂ければと思います。
コウタの衝撃の告白
(このあとはレイコの証言を出来るだけ忠実に文章に仕上げました。)
休日のカフェの喧騒のなか、レイコが俯いて泣いていると、コウタは続けました。

実は俺、来月結婚することになって。
レイコがもっとも聞きたくなかった言葉がとうとう出てきました。

そう…おめでとう…
彼女はもうマトモに目も合わせられませんでした。早く家に帰って独りで思い切り泣きたかったのです。
でも、彼女にはどうしても確認しなければいけないことがありました。
どうして今までこんなに紛らわしいことをしたのか。
なんでそんなに優しく接したのか。
10年にも渡る長い期間。脈ありに見せかけて喜ぶわたしのを見るのがそんなに楽しかったのか。
脈なしならさっさと分かりやすく振ってくれたらどんなに楽だったろうに…
しかし、このあとコウタは思いもよらぬ衝撃の発言したのです。

妹に似てたんだよね。

えっ!?
コウタが言うにはレイコは2つ年下の妹に似ていたそうなのです。
「似ていた」と過去形なのは妹が不慮の事故でこの世を去っていたからでした。
14歳の若さでした。
彼は亡くなる直前に妹と喧嘩をしていて、そのことがずっと悔やまれていたそうです。なんとレイコに対する優しさはすべて妹に対する罪滅ぼしのような気持ちだったそうです。
そのため大学卒業時、レイコに告白されて彼は心底戸惑ったそうです。
自分の気持ちは何なのか。
すでにレイコとはとても仲良くなっており、その気持ちが単に妹への愛情なのか異性愛なのか。彼自身もよくわからなくなっていたそうです。
「時間がほしい」といったのは体の良い断り文句ではなく彼の紛れもない本心だったのです。
しかし、社会人になって再び定期的に会うようになり、彼の中で気持ちが少しずつ整理されてきます。
やっぱりレイコとはそういうのじゃない。
彼の下した決断はそれでした。実に10年もの年月の末、彼はレイコとの関係に整理をつけたのです。
あまりにも唐突で意外な告白のため、レイコはそのあと涙も止まって呆然となったそうです。
結果的にレイコは被害者である

これはまるでドラマのような話です。コウタの中にはさぞかし様々な葛藤があったことでしょう。
しかし、しかしです。レイコは結果的に10年という歳月を彼のために費やしてしまったことは揺るぎない事実です。
彼女にとってコウタの妹の話など知ったこっちゃないのです。
しかも結婚するんかーい!!です。
そういう意味で彼女は被害者です。
もしかしたらこの記事を読んでいる人はきっと、「こんな特殊な事例なかなかないだろっ」と思うかもしれません。
けれど、愛の形というのは人それぞれです。特に現在ではLGBTの方も含め様々な愛のカタチが社会的に認められつつあります。
あなたが思う愛情と相手が思う愛情は違っている可能性は往々にしてあるのです。
脈あり・脈なしの捉え方
そもそもこうなった原因を探ると、コウタの優しさを脈ありと勘違いしたことがやはり大きいと言えます。
そこで恋愛や婚活における脈ありについて真剣に考えたいと思います。
○一般的な脈あり
- 頻繁に目が合う
- よく声を掛けてくれる
- 変化に気づいてくれる
- 相手から連絡がある
- レスポンスが早い
- 遊びに誘われる
- 記念日にプレゼントをくれる などなど
上記の一般的な脈あり指標で考えると、コウタはそのどれもをクリアしていました。
また、今回の事例に限らず、ヤリモク男性などは相手女性を落とすために似たような行為をわざと取る場合があります。
そのためこの指標で捉えると永遠に脈ありの真実は見えません。
そこでわたくしジローは相手が脈ありか脈なしかを測る独自の3つの指標(ポイント)を考案しました。
この3つのポイントを全てクリアしていれば99%相手はあなたに恋愛感情を抱いていると言えます。
これは対象が男女共に使える指標になっています。
以下にその3つの指標を挙げます。
- 自分に時間を掛けてくれるか
- 自分が困った時に助けてくれるか
- 自分のパーソナルスペースに入ってくるか
それぞれ以下に詳しく見ていきます。
自分に時間を掛けてくれるか
自分が誰かを好きになった場合、その相手との時間を大切にすると思います。
同様に本当に脈ありの相手であれば自分との時間を大切にしてくれるはずです。
「時間を大切にする」というのは言い換えると「自分に対して多くの時間を掛けてくれる」という事です。
具体的には、忙しい時でも連絡をくれたり、他愛もない話を延々としたりとかです。
単なるヤリモク男の場合、時間をかける事を極端に嫌うので、これでふるいに掛けられます。
そしてこの指標の簡単で効果的な確認方法があります。
それは、「自分の買い物に相手が付き合ってくれるか否か」をチェックする事です。
他人の買い物。特に異性の買い物というのはふつうは興味ないし、多くの場合付き合うだけ時間の無駄です。
そんな買い物に長々と付き合ってくれる異性というのは十中八九あなたとの時間を大切にしてくれている人です。
自分が困った時に助けてくれるか
脈ありの異性であれば、自分が困った時に必ず助けてくれます。というのも、誰しも好きな異性の役に立ちたいという思いがあるからです。
例えば、学校であれば「勉強がわからない」、職場であれば「仕事の進め方がわからない」といった場合、脈あり異性は真っ先に飛んできて助けてくれるでしょう。
仮に相手もやり方がわからない場合であっても、取り敢えず一緒に方法を考えてくれるはずです。
これは病気の時も同様です。
例えばコロナ陽性で自宅療養を余儀なくされ買い物に行けない場合など。
脈ありの異性にそれを伝えると必ず代わりに買い物してきてくれるはずです。
人間は誰しも好きな人の窮地を放っておけない性分なのです。
自分のパーソナルスペースに入ってくるか
今回のコウタのように脈なしであっても上記2つのチェックポイントを悠々クリアしてくる人が居ます。
それは親や兄弟などの家族です。一部の仲の悪い家族を除き、多くの場合家族はお互いに大切にしますからね。家族には恋愛感情を超越した深い愛情があるものです。
そのためこの3つ目の指標が大切になります。
パーソナルスペースとは簡単に言うと、個人を取り囲む空間のことです。もちろんその人との関係性にもよってこのスペースの大きさは変動します。
これは「対人距離」とも言い換えられます。パーソナルスペースに他人が入ってくると人は不快に感じます。
日本人の場合、ある程度の年齢になると家族であってもパーソナルスペースに出入りすることはほとんどなくなります。
大人になっても親と手を繋いでいる、兄弟で並んで寝ている人というのは稀でしょうから。
一方、脈ありの異性の場合はこれを縮めようとしてきます。
具体的に言うと「飲み会で隣に座ってくる」「手を繋いでくる」などです。
好きな異性には誰しも「近くに居たい!」「触れてみたい!」と思うものだからです。
先の2つのポイントを押さえたうえで、なおかつパーソナルスペースを詰めてくるような異性がいたら99%脈ありと言えるでしょう。
まとめ
ここでは10年間脈なしを脈ありとは勘違いしたレイコの事例を通して、「脈あり」「脈なし」の捉え方について考えてみました。「なんでそんなに優しいの?」と感じても脈なしの場合があるので気を付けましょう。
是非上に挙げた3つの指標を活用し、適切に脈あり脈なしを見抜いて恋愛や婚活をして頂けたらと思います。
ちなみに青春の10年間をコウタに捧げたレイコですが、一昨年他の男性と結婚し、この春第一子が誕生予定です。(ホントに良かった)
「今では笑い話。あんまり笑えないけど」
という彼女の最近の言葉が印象的でした。
最後までお読み頂きありがとうございました。
皆様の恋愛や婚活に幸運がありますように。
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