これはわたしの妻の大学の後輩Aさんの話です。Aさんはダメ男を好きになってしまい、自らの貯金を切り崩してまでその男に貢ぎ続けました。最終的に貯金がなくなるまで追い込まれたのですが、あることをキッカケに正気に戻ることができ、スッパリ別れることができました。
ここではAさんの事例を通して、彼女の婚活のどこか間違っていたのか検証するとともに、ダメ男を撃退する伝統的方法について解説したいと思います。
婚活女性Aさんの事例

ここではAさんの事例を紹介します。(時々、わたしのツッコミが入りますが気にしないでください。)
Aさんのプロフィール
年齢:36歳
職業:会社員(大手企業の事務職員)
年収:500万円
見た目:少しぽっちゃり
性格:男性と付き合った経験あまりなし
真面目で曲がったことが嫌い
Aさんは3年前から婚活をしており、半年前にマッチングアプリを通してタカシ(仮称)と出会ったそうです。
タカシのプロフィール
年齢:34歳
職業:販売業(自称)
年収:400万円
見た目:細身の長身 ヒゲがよく似合う
性格:明るく話し上手
Aさんはこれまで婚活で出会う男性のルックスレベルの低さにうんざりしていました。しかし、タカシは違いました。彼は人気恋愛バラエティ「バチェラー」2に出演した小柳津林太郎似のイケメンだったのです。Aさんのテンションは大いに上がりました。

タカシの方も満更ではないようで、Aさんのことを「可愛い」と言って褒めたり、「次も会いたい」など積極的にデートに誘ってきました。
Aさんは2つ歳下のタカシに次第にゾッコンになりました。というのも、Aさんは実は結婚相談所にも入会していたのですが、お見合いに繋がる男性はみんな10以上も歳上で、かつ見た目もおじさん丸出しの人ばかりだったからです。さらに結婚相談所の男性がみんなモゴモゴと自信なさげに話すのに対して、タカシはハッキリした物言いで、そこに男らしさも感じたのでした。
ただ、一見順風満帆な2人の交際だったのですが、Aさんには一つ気になることがありました。それはタカシがデート時に一切お金を払おうとしないことです。

ちょっと待った~!! 金を払わないってどういうこと? 自分の分も?

そうらしいの。

えっ? 最初から??

うん

なんで?
妻がAさんに聞いたところ、最初は「お金を下ろすのを忘れたから悪いけど払っといてくれる?」と言われたそうです。驚くことにAさんはその時それを疑問に感じるどころか、「次また会う口実を作ろうとしてくれてる」とポジティブに捉えたのでした。
2回めのデートは居酒屋に行ったのですが、その時もタカシはお代を払わなかったそうです。その時は「金欠の友達にお金を貸していて、手持ちがないので立て替えといてほしい」とのことでした。
3回めのデートでは郊外にドライブしたあと、ラブホテルに行ったそうですが、そのホテル代もタカシは払おうとしませんでした。


えっ!? ホテル代って3回めのデートで2人は付き合ったってこと?

うーん…Aちゃんの話では付き合うとかハッキリした話はしていないらしいの。

その辺はハッキリしない男なんだ

でもその後も頻繁に会ってるし、仲良くしてるからたぶん付き合ってるんだろうって。

たぶん…で、食事代どころかホテル代すら払わない?

うん。なんか会社の先輩がトラブってお金を貸してるらしいの。彼は自分の生活もギリギリなんだって。

へぇー…
Aさんんもさすがに自分ばかり払うのはおかしいと思って、4回目に会う前に思い切ってこう伝えたそうです。
「今日はわたしも手持ちがないからデート代は割り勘にしてほしいな」
するとタカシは、
「そうなの!? でも俺も金ないんだよね。でもAには逢いたいから今日はAの家に行くよ」
タカシはその日、Aの家に手ぶらでやってきたそうです。お金のことについて追及したいAさんでしたが、タカシは来るなり神妙な態度でこう言いました。
「お金のことはゴメンね。必ず返すから。それより俺もAのことは真剣に考えてるし、結婚もしたいって思ってる。でも結婚するってなった時にやっぱり仕事はちゃんとしとかないといけないから。お金を貸してるのは職場でお世話になってる先輩でさ。この先輩が居ないと今の俺がないっつうか。この将来もないっつうか。とにかく仕事を続けるにはこの先輩と仲良くしないとやってけないんだよね。だから、ホントにごめん」(伝え聞いた原文)
Aさんは、いつになく真剣な口調で謝罪するタカシの言葉を信じたそうです。そして、デート代を返してもらうどころか、その日新たに10万円をタカシに手渡しました。

ちょっと待った~!!10万円!? なんで?!

タカシの先輩を助けるためよ。なんでも会社で重要な顧客と
揉めてしまって、事態を収めるためにはお金が要るってタカシは説明したらしいわ。

でも、10万円やで!?

Aちゃんは早く結婚するためには、自分がお金を払うしかないって思ったみたい

マジか…
その後もタカシは会う度にあれやこれやと理由をつけてAさんに金を無心しました。いつしかデート毎に10万円が入った茶封筒を手渡すのが定例になっていたそうです。もちろんデート代もAさんがすべて支払っています。
最終的にAさんが出費した総額は300万円になっていました。

さ、さんびゃくまんえん!? なんでやねん!!

そうなの。なんでそこまでって思うよね。でもAちゃん曰く、タカシはお金意外の部分は完璧だったらしいの。いつも本当に優しいし、褒めてくれるし。話は面白いし。あと、なによりカッコいいし。そんな人と結婚できるのなら多少の出費は仕方ないって最初思ってたみたいね。でも、最終的に貯金がなくなって渡すお金が無くなってしまったの。

しかも、そのときAさんはとある悩みを抱えていた。それは生理が1週間遅れていることだった。
「もしかしたら妊娠したかも」
貯金が無くなってしまった焦りと、妊娠したかもしれない不安からAさんはパニックになったそう。そして、泣きながらタカシにそのことを訴えました。
しかし、タカシは驚く事にこういったそうです。
「えっ、それ俺の子なの?」
それだけでなく、タカシはAさんのお金が無くなったことについて、「それはお前が勝手に俺に貸したのが悪い」「こんな状態で結婚できるとは思うな」とか猛烈な逆ギレを始めたそうです。
Aさんはその言葉でこれまでタカシに抱いていた恋心が完全に消失したそうです。最初はハッキリした物言いに惹かれたAさんですが、その時はもうタカシの言葉一つ一つに恐怖を感じていたのでした。
幸い、子どもは出来ておらず生理はその5日後にきたそうです。
しかし、Aさんはそれを機にタカシとスッパリ別れ、以来会うのも辞めました。遅まきながら彼が人生の伴侶である結婚相手には到底なり得ないことに気づいたのです。
当のタカシはお金を返すどころか、いまだに金を無心するメールを送ってくるとか。
Aさんは現在、タカシに対して渡したお金の返還を求める訴訟を起こす準備中とのことです。

ホッ。とりあえずダメ男と別れられたことは良かったね

うん。正直別れたってきいてわたしもホッとしたよ。
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Aさんの婚活は何を間違っていたのか

この事例においてタカシがもっとも悪い奴であることは間違いありません。しかし婚活では往々にしてダメ男や悪い奴に出会ってしまったりするものです。そういう意味ではAさんの対応にも多くのツッコミどころがあったのは事実です。
ここではAさんの婚活のどこが間違えていたのか、客観的に分析したいと思います。
婚活における自分の市場価値を理解していない
辛辣なようですが、Aさんは婚活における自分の市場価値をまったく理解していなかったと言えます。残念ながら36歳女性で無問題の歳下イケメンと結婚できるのは、芸能人級の美貌を持っているか誰からも尊敬されるような一芸を持っている女性のみです。というのも男性は何よりも女性の若さを価値を見出す生き物だからです。
相手選びが自由にできるイケメンなのに歳上の自分に近づいてくるのであれば、本来最初の段階で「何かがある」と勘ぐらなければいけません。
しかし、それもこれもAさんに男性経験が乏しかったことが原因でしょう。男性もそうですが、異性に対する免疫のない人は良くも悪くも相手に対する期待値が上がってしまうものです。恋愛経験の乏しい人ほど、婚活における情報収集は人一倍頑張らないといけません。
結婚相談所とマッチングアプリを併用している
これはあくまでわたしの意見ですが、結婚相談所とマッチングアプリを併用することはオススメしません。何故かと言うと、両者を同時に使い分けることはかなりの高等テクニックを要するからです。
逆に言うとせっかく結婚相談所に登録しているのにマッチングアプリに気を取られていては時間がもったいないです。
また、結婚相談所とマッチングアプリの最大の差は「信頼度」です。魑魅魍魎が跋扈するマッチングアプリに比べ、結婚相談所は身元保証がしっかりしているため安心して利用できます。ただ、男性の場合登録するのに様々なハードルがあるため、どうしても会員数は女性に比べ少なくなる傾向になります。
しかし、マッチングアプリでは男性の中に既婚者もいれば彼女持ちもいるし、無職の人間も登録しています。登録のハードルが低いため男性が多く飽和状態なのです。当然女性は表面上モテます。
このことが女性に「わたしの本来の価値が結婚相談所では理解されていない!」と認知の歪みを起こさせるのです。本来の自分の価値は結婚相談所のほうで図るべきなのですが、マッチングアプリと併用している場合それを理解するのは難しくなってしまうのです。
どんな仲であれお金を貸してはいけない

これは婚活に限ったことではありませんが、他人にお金を貸すのはやめたほうが良いです。どんなに仲が良くてもです。何故なら、多くの場合のちのちトラブルに発展するからです。
考えてみたらわかると思いますが、今の時代お金を借りようと思えば消費者金融やカードローンなど様々なサービスがあります。どうしてもお金がないのならそういったサービスを使えば良いのです。しかし、それを使わずに借りに来るのであれば、それなりの理由があると考えるべきでしょう。
「サービスを使うのが面倒」「踏み倒すつもりでいる」「過去に何かしらのペナルティを受けていて普通のサービスでは借りられない」など。いずれにしても貸す根拠にはなりません。
どうしても助けてあげたいのであれば、最悪返ってこなくても良い程度のお金を渡してあげましょう。
また、婚活において相手の「お金」の使い方というのは結婚生活を占う上で非常に重要な指標になります。その人の「お金」の使い方というのは、その人の価値観を如実に現すからです。婚活では相手のお金の使い方をしっかりチェックして浪費癖がないか見極めましょう。
相手の素性を理解しないまま身体を許している

「女は好きな男であっても簡単に身体を許してはいけない」
これは昔から世界中で言われている格言です。世界中の多くの人が言うにはちゃんと理由があります。それは女性にとって身体を許す行為は秘密奥義であるからです。どんな戦いでも最初から必殺技を使わないように、女性も序盤戦から身体を許す必要はないのです。
男性側からしても女性と肉体関係を持ちたいがためにいろいろな策を練ります。けれど苦労しないまま手に入れたものに人間は大した価値を見出しません。要は簡単に手に入ったものは簡単に捨てるのです。
ですので女性はできるだけ引っ張って引っ張って引っ張りまくった後に初めて身体を許すくらいがちょうど良いのです。
Aさんの場合は相手の職業や交友関係がよくわからないままに身体を許しています。これではタカシから見て「都合の良い女」になってしまっても仕方がありません。加えて、女性は一度身体の関係を持つと「わたしが身体を許したのだから良い男である」と脳が勘違いします。
このように女性が早々に身体を差し出した場合、男性には余裕が生まれ女性側には「捨てられたくない」焦りが生じます。相対的に女性の立場が弱くなってしまうのです。
「好き」の感情だけでなく、ちゃんと相手を信頼することができてから抱かれるようにしましょう。
身近な人に相談していない

誰しも失敗はするものですが、その時に早めに周囲に相談していれば被害を最小限に食い止めることができるものです。上に挙げたAさんの事例ですが、客観的な事実を見れば誰しも「おかしい」と思うはずです。
しかし、当の本人はすっかり恋にのぼせてしまって冷静な判断ができなくなってしまっていました。わたしの妻もAさんから最初話を聞いた時、「なんかおかしくない?」と思ったそうです。けれど、なにぶん親しい友人でもないため、強く「辞めたほうがいいよ」とは言い出せなかったそうです。
そうしたことから、恋活や婚活では耳の痛いことを言ってくれる相談役を身近に置いておく必要があります。できれば自分のことを親身に思ってくれる親兄弟や親友に逐一話しを聞いてもらうのがベストでしょう。普段から恋愛や婚活の相談をしていれる人が居れば、あなたの暴走に対してもストップをかけてくれるはずです。
不幸中の幸い Aさんが無意識に発したダメ男を遠ざける魔法のコトバ

女性が付き合っている相手男性の本気度を測るための伝統的な言葉があります。それは、
「妊娠したかも」です。
Aさんは意図的ではなくたまたまこの言葉を発する事ができたため相手の素性を曝け出すことに成功したのです。そう、この言葉はドラクエで言うところのラーの鏡、真実を映し出す魔法の言葉なのです。
というのも、妊娠を匂わせられた男性の反応はリトマス試験のように必然的に以下の2つに分かれるからです。
- 大好きな彼女の妊娠を心から喜ぶ。
- 結婚するほど彼女のことが好きじゃないので困惑する。
前者の場合は当然結婚に向けて具体的に話が動き出すのですが、後者の場合2人の関係を無かったことにしようとしてきます。
「俺の子?」とタカシが言ったのは「そうじゃないかも」とAさんに言って欲しかったからに他なりません。普通、心から好きな女性にそんな酷いこと言えませんからね。
なんにせよAさんはその魔法の言葉のお陰でタカシの素性を白日の元に曝け出す事ができたのです。残念ながらタカシは後者でしたが。
まとめ
いかがでしたか。
ここでは Aさんの事例を検証するとともに、ダメ男を撃退する伝統的方法について解説しました。
魔法のコトバはあくまで最終手段なので意図的に使う場合は注意しましょう。
(自分を試すために言われたことに男性が気づいてしまった場合、信用が確実になくなり多分嫌われます)
婚活には失敗がつきものですが、できればAさんのような失敗はしたくはないものですね。
皆さんの婚活に幸運がありますように。
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