わたくしジローは社会福祉士として、いわゆる「社会的弱者」の方の相談を日々受けています。
そのせいか家族や知人に「なんで婚活ブログなんか書いてんの?」とツッコまれることがあります。
その言葉には「もっと福祉的な話を書いたほうが良いんじゃない」という思いが透けて見えます。
しかし、わたしも無闇に婚活ブログをやっているわけではありません。福祉業界にかれこれ15年ほど携わっているわたしは、「結婚する人が増えることこそが昨今の社会問題を解決する唯一の手段である」と気づいてしまったのです。
世の中には「結婚することに意味を感じない」という方も多いと思います。
もちろんそれも一つの考え方です。
ただ、わたしは結婚には割と大きな意味があると思っています。
それは個人的意見としてだけでなく、社会福祉士としても日々感じるところです。
以下にその理由を述べていきます。
日本の人口ピラミッドはもはや崩壊している

まずは2020年の人口ピラミッドを見てほしいと思います。

上の図を見て皆さんはどう思いますか?
ひと目見てヤバいと思った人はなかなセンスがあります。そう、ヤバいんです。
次に2045年の推定値グラフを見てみましょう。

2045年はもっとヤバいです。「人口ピラミッド」とは言いますが、もはや逆ピラミッドです。高齢化率は30%超。高齢化が特に進んでいる秋田県では50%以上が高齢者になってしまう予定です。
高齢化率の世界平均が9%であることを踏まえると、日本が如何に異常事態であるのか分かると思います。
このままでは社会保障費が膨大になり若者も含め国全体が貧困化する
次に2021年の社会保障費について確認したいと思います。

注目すべきは公費を50兆円以上拠出している点です。2020年度の税収が60兆円であることを考えると、なんと税収の80%以上が社会保障費で消えていることになります。これは本当にヤバいです。
そしてコロナによる困窮者支援もまだまだ必要ですので社会保障費は今後益々増えていくでしょう。
このままでは若者も含め国全体が貧困化するのは火を見るよりも明らかです。
高齢者が全員いなくなれば若者の暮らしは圧倒的に楽になる

わたしは普段高齢者の方と関わる機会が多いので、国が如何に高齢者サービスにお金を使っているか肌感覚として理解しています。医療、年金、介護etc。どれもすごい金額です。
逆に考えると、高齢者がいなくなると若者の暮らしが劇的に楽になるであろうことも痛いほど理解できるのです。
例えば社会保障費に占める高齢者の割合は66%と言われています。そのため仮に65歳以上の高齢者が全員いなくなった場合、社会保障費だけで33兆円ほど税金が不要になります。
実際はもともと税金を払っていない非課税世帯がいるので、課税世帯の払う税金はもっと減るでしょう。
加えて健康保険料や年金保険料も格段に下がるでしょうから、稼働年齢層の可処分所得は飛躍的に増加します。
ざっくりとした計算では合わせて一人頭60万円(年額)可処分所得がアップするはずです。こうなると社会保障料は一部のお金持ちが道楽で払うくらいで済みます。消費税はもちろんゼロになるでしょう。
また、経済面もさることながら、政治やテクノロジー、カルチャー面においても若者比率が多いほうがあらゆるイノベーションが生まれやすく、暮らしは益々豊かになります。
例えば明治維新を振り返って頂きたいと思います。坂本龍馬を始め西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文etc。活躍したのはみんな当時30代そこそこの若者たちでした。若者が時代を切り拓いたからこそ、その後の日本の発展があったのです。
人口ピラミッドが正常になれば日本は楽園になる

人口ピラミッドが正常化すれば、社会保障費用に拠出する税金や保険料が減るため、その分様々な施策にお金をつぎ込むことができます。
人口ピラミッドが正常化すれば起こりうる具体例を以下に挙げます。
- 税金が下がり可処分所得が上がる。消費税はもちろんゼロ
- 研究開発やイノベーションが促進され、日本にヒト、モノ、金が集まる
- モノが売れるため、結果的に就労者の賃金が上がる
- 世界から優秀な人材が集まってくる
- 医療費の自己負担が1割になる
- 大学の授業料が無料になる
- 保育所など子供向けのサービスが充実する。待機児童はもちろんゼロに
- 賃金が上がるため介護サービスの質が上がり、虐待がなくなる
- バリアフリー化にもっとお金をつぎ込めるため、高齢者や障害者が住みやすい社会になる
- セーフティネットがより整備され社会から貧困が完全になくなる
どうでしょう。現在の日本とは真逆のバラ色の世界です。なんか政治家のマニフェストみたいな文句ですね。
でも子どもが増え、人口ピラミッドの形が正常になれば十分起こり得る未来なのです。
逆に現状の少子高齢化が進んだ将来の日本は以下のようになります。

はい。地獄ですね。
現実的には子どもを増やす以外に道はなし

しかし、高齢者が一斉にいなくなることは現実的にはあり得ません。
そうなると人口ピラミッドを維持するためには子どもを沢山作るしかありません。そして子どもを沢山作るためには早期に結婚する必要があるのです。
逆に言うと、子どもを産み育てやすい環境づくりという点で、結婚に意味はあると言えます。
しかし「結婚」を考える際、いろいろと問題がでてきます。日本の生涯未婚率の上昇については過去記事「【独身大国日本】何故こんなにも未婚者が増えたのか!? 元婚活冒険家がその理由を考察します」で触れていますが、今回は初婚年齢について見てみたいと思います。

上は妻(女性)の平均初婚年齢の構成割合グラフです。2000年時と2020年を比べると26歳前後をピークとしてる点は変わりありませんが、頂点が3ポイント程度低くなっているのがわかるかと思います。代わりに30代から40代にかけて緩やかな裾野になっています。
要するに平均初婚年齢が後ろ倒しになっているのです。ちなみに令和2年度の女性の平均初婚年齢は約30歳となっています。
人口維持するためには1人の女性が生涯に出産する子どもの数は2.07人必要です。また、人口ピラミッドを正常化するにはさらに多くの子どもを産む必要があります。
おめでた婚もありますが、ほとんどの夫婦が結婚してから子作りするでしょう。しかし、現実的に30歳を過ぎてから子どもを3人以上作るというのは難しいと言わざるを得ません。
初婚年齢の高さが少子化に影響を与えているのは間違いのない事実なのです。
若い人が如何に「早く結婚して子どもを作りたい」と思えるような社会にするか。これこそが日本を存続させる鍵となります。
セーフティネットの観点からも結婚には意味がある
人は一人で生きていくことはできません。
これは古今東西当然のことなのですが、ときにして現代人はそれを忘れがちです。
その要因の一つはおそらくテクノロジーやサービスが発展しているからでしょう。現代社会は24時間コンビニで買い物できるし、重いモノも指先のクリック一つで次の日には玄関に届きます。
こういった便利さが「一人でも生きていける」という幻想を生み出しているのです。
しかし、メンタル面も含めて人はとても弱い生き物です。個別に分散すればするほど、どこかで不調が起こってきます。
その証拠と言ってはなんですが、配偶者のいない男性の寿命は有配偶者の男性と比べて15歳ほど短いというデータがあります。
実際わたしが日々活動している福祉の現場でも、単身の高齢者というのは様々な面で脆い傾向にあります。具体的には「倒れても気づいてくれる人が誰もいない」「栄養のある料理を食べられない」「他人と話す機会が少ない」などです。
介護サービスと言っても、24時間カバーできるものではありませんし、くだらない雑談に長時間付き合ってくれる暇なヘルパーもいません。
もちろん結婚がすべてを解決してくれる訳ではありませんが、最低限のセーフティネットにはなると思うのです。
そういう部分でも結婚に意味はあるのです。
ジローの願望

少子高齢化に対するアプローチは様々ありますが、わたしはこのブログで自身の体験に基づいたリアルな婚活情報や育児情報を発信することで、ほんの少しですがその役割の一端(端の端の端くらい)を担えたらな、と勝手に思っています。
そして最終的なわたしの願いは以下のようになります。
- 結婚したいひとがちゃんと結婚できる世の中になってほしい
- 子どもを作りたいと思う人がちゃんと作れる世の中になってほしい
- 人口ピラミッドが正常になり、経済的にも豊かで安心できる国になってほしい
- みんなが幸せになってほしい
そう、わたしはみんなに幸せになってほしいために婚活ブログを書かせてもらっているのです。
これって福祉ですよね?(なんて高尚な動機でしょう!ぱちぱち)
ということで、「結婚する意味」について社会福祉士的な観点で説明させて頂きました。
婚活ブログが社会福祉にも大きく影響することがおわかり頂けたら幸いです。
皆様の婚活に幸運がありますように。
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